住まいの安全性や快適さを向上するには、さまざまな方法があります。
ここでは建具の一つである窓ガラスに注目し、窓ガラスフィルムを貼ることによって可能となる割れ防止対策や、目隠し効果についてお伝えします。
普段何気なく使っている窓ガラスの在り方を今一度見直し、より心地よく暮らせる家づくりを叶えませんか。
窓ガラスフィルムってどのようなもの?
窓ガラスフィルムは、窓に貼るだけで使える簡単に取り付けやすいアイテムです。専門業者に依頼して施工する方法もありますし、DIYで窓ガラスフィルムを貼るのに挑戦する人もいます。
一口に窓ガラスフィルムと言っても、そのデザインや性能は多岐に渡ります。
一見すると窓にフィルムを貼っているのが分からないぐらいクリアな素材でできた窓ガラスフィルムもあれば、美しい装飾を施したデザイン性の高い窓ガラスフィルムもあります。
また、割れ防止、目隠し効果、紫外線カットなど、フィルムの持つ機能にもフィルムごとに差がみられるのが特徴です。
割れ防止対策のできる窓ガラスフィルムとは?
窓ガラスフィルムのなかでも、住まいの安全性を重視したい人に適しているのが、割れ防止対策のできる飛散防止フィルムです。
普段の生活では、さほど窓ガラスが割れる心配はないかもしれませんが、台風などの強い風が発生すると、飛来物が窓ガラスにあたり、その衝撃で窓ガラスが割れてしまうこともあります。
一般に風速が20~25m程度になると、物が飛んでしまいやすい状態になり、窓ガラスが割れてしまう危険性も高まると言われています。
窓ガラスの割れ防止効果が期待できる飛散防止フィルムは、自然災害に対する不安が高まる時代のニーズに合ったフィルムです。
窓ガラスフィルムを貼っていない窓ガラスの場合、飛来物の衝撃で割れてしまうと、割れたガラス片が周囲に飛び散ってしまい、怪我をしてしまう危険性があります。
割れた部分から風雨が室内に侵入してくるといったさらなる二次災害につながることもあり、万が一のときに備えて割れ防止対策をしておくと安心です。
飛散防止フィルムは、破れにくくて丈夫なポリエステル素材が使われています。
強い粘着力で窓ガラスに密着することで、何らかの衝撃で窓ガラスが割れてしまっても、細かい破片が周囲に飛び散ることがなく、粘着性の高いフィルムにガラス片が密着した状態を保てます。
なお、飛散防止フィルムはあくまでも割れてしまった窓ガラスのガラス片による被害を抑える機能を備えたフィルムであり、強化ガラスのように窓ガラスが割れにくくする機能を持っているわけではありませんので、その点については、きちんと覚えておきましょう。
割れ防止のできる窓ガラスフィルムには、内貼り用、外貼り用の2つのタイプがあります。室内向けに作られた内貼り用に比べて、外貼り用のフィルムは耐久性の高い素材が用いられていることが多いです。
丈夫な外貼り用フィルムを内貼りすることは可能ですが、内貼り用フィルムを外貼りに使うと、劣化が進みやすいため、好ましくありません。
外開きタイプの窓の場合、内側の窓ガラスが外気に晒されることが多いため、内貼り用フィルムではなく、外貼り用フィルムを使った方が安心です。
割れ防止対策以外に期待できる窓ガラスフィルムの性能とは?
割れ防止対策のできる飛散防止フィルムは、万が一のときに備えられるだけでなく、日常生活にも役立つ性能を備えています。
まず、飛散防止フィルムには、屋外から室内が見えにくい状態にする目隠し効果を持つフィルムがあります。
特殊な加工を施したり着色をしたりすることによって、目隠し効果を実現した窓ガラスフィルムは、道沿いに家があって外からの視線が気になりやすい、隣家との距離が近いといった環境にある家におすすめです。
窓ガラスフィルムを貼ることで、プライバシーを守り、防犯対策をして、より安心できる暮らしを実現しましょう。
日常生活においてプラスになる窓ガラスフィルムの性能としては、紫外線カット効果も挙げられます。紫外線の一種であるuv-Aは、窓ガラスを透過して室内に入り込んでくる性質を帯びています。
窓ガラスフィルムを貼ると、お肌の日焼けやシミの原因ともなる紫外線をカットできる住環境を手に入れられます。紫外線は、皮膚だけでなく、目や免疫系の健康にも影響を与えるものです。
また、室内にある建具や家具の色にも影響を与え、色褪せが生じたり、劣化が早くなったりする原因ともなります。
人体にとっても、住まいにとっても、悪影響を及ぼす紫外線をカットできる窓ガラスフィルムを選ぶようにしましょう。
また、断熱性が高まるところも、窓ガラスフィルムを貼る大きなメリットです。
断熱性のある窓ガラスフィルムなら、夏の厳しい暑さや冬の凍えるような寒さが外から侵入するのを防ぐと同時に、室内のエアコンによる冷気や暖気が外に出るのを防いでくれます。
冷暖房が効率よく効く環境を手に入れられるため、節電効果を得ることも可能です。
窓ガラス本体を覆う窓ガラスフィルムは、窓ガラスに直接汚れが付着するのを防ぐ役割も果たしてくれます。経年劣化によって目立ってくるガラスのくすみも防ぐことが可能です。
住まいの美しさや清潔感をアップしたいときにも、窓ガラスフィルムは大いにプラスになるものです。
比較的簡単に貼ることができる窓ガラスフィルムですが、使用時には注意点もあります。窓ガラスフィルムは、粘着性のあるフィルムです。
強力な粘着性があるフィルムを長期に渡って貼っていると、剥がそうと思っても、上手く剥がれにくくなってしまうことも少なくありません。
賃貸物件の場合は、退去時に窓ガラスフィルムを取る必要があるため、強粘着性のタイプよりも、簡単に剥がしやすいタイプのフィルムを選ぶのがおすすめです。
窓ガラスフィルムを貼ると、窓ガラスの割れ防止対策をして、自然災害に備えた安心できる住まいづくりが叶います。
割れ防止対策だけでなく、健康に被害を及ぼす紫外線をカットする、断熱性を高めるといった効果が期待でき、暮らしをより快適なものにしてくれます。
目隠し効果のあるフィルムは、プライバシー保護や防犯対策を考えている人におすすめです。