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ペットを許可している物件の原状回復の考え方とやるべき対策を紹介

 

ペット可物件の原状回復は

ペットと一緒に暮らしていると、さまざまなことが起きます。癒しを得たり、世話を焼いたり、家族の一員として暮らしている人も多いのではないでしょうか。

 

最近では、賃貸物件でもペットを飼うことを可能としている物件が多く、人気を集めています。

 

しかし、ペットを許可している物件でも、ペットが物件を傷つけたり、汚したりした場合には、退去時に原状回復の費用を負担しなければなりません。またペット特有の臭いに対しても責任を問われる場合があります。

 

ペット可物件は、ペットを飼うことに負担がかからないよう考慮されている物件というより、入居者の層を広げている物件である場合が多いです。

 

そのため、原状回復の費用の発生は、多くの賃貸物件と条件が変わりません。

 

今回は、ペットを許可している賃貸物件の原状回復について、わかりやすく解説します。大切な家族を責任持って飼うためにも、正しい知識を知っておきましょう。

 

費用の負担が考えられるとき

ペットを許可している物件でも、原状回復の条件は変わりません。

 

原状回復は、借主の使い方に問題があって借りている物件に傷や汚れが生じ、何らかの修復が必要になった場合、費用を借主が負担しなければならないことを指します。

 

つまり、ペットを許可している物件だからといって、注意を怠ったり、傷や汚れを防ぐ努力をしなかったりした場合には、原状回復の費用を負担しなければならないのです。

 

賃貸物件でペットに対して責任を持つのは借主です。ペットを許可している物件でも、しつけや必要な掃除をせずにペットを飼うことが許されているというわけではありません。

 

そのため、ペットがつけた傷や汚れについて、原則的には借主に責任があると考えられ、原状回復の費用を負担する場合がほとんどです。

 

どのようなときか

ペットがつけた傷や汚れなどで、原状回復の費用を負担する場合とは、具体的にどのようなときなのか、ここで詳しく紹介します。
・クロスや床についた尿や嘔吐物の汚れ
・クロスや床、壁などについた爪の引っ搔き傷
・ペットゲージを置いたことによる跡
などが、多くの場合で原状回復の費用を負担する対象になります。

 

状況や状態によって異なりはあるものの、共通しているのは、借主が傷や汚れがつかないために対策を講じたか、傷や汚れを悪化させない努力をしたかなどが問われます。

 

負担しないものも

ペットがつけた傷や汚れでも、必ずしもすべてを借主の負担によって原状回復しなければならないわけではありません。

 

クロスに傷や汚れがついた場合で、入居してから6年が経過している場合には、クロスの耐用年数を超えているため、原状回復の責任を問われない場合がほとんどです。

 

これは傷や汚れだけではなく、臭いに対しても同様です。ただし、傷が深く壁が損傷している場合などでは、原状回復の費用を負担しなければならないときがあります。

 

クロスを張り替える場合には

原状回復の費用を負担することになったとき、クロスの張り替えにはいくらかかるのだろうと不安になる人も多いでしょう。
クロスの張り替えは、素材によって異なるものの、1㎡あたり約800円から1,000円程度かかります。

 

ただし、原状回復の場合は、管理会社や貸主が業者を決めることがほとんどなので、業者に直接料金の交渉はできないと考えておきましょう。

 

注意したいのは、傷や汚れがあっても、クロスのすべてを張り替える費用を負担する必要はないことです。原状回復は、新品にして貸主に返すことではありません。

 

そのため、傷や汚れがついてしまった箇所だけを修復したり、修復箇所の費用を負担したりすれば、借主は原状回復の責任を負ったことになります。

 

臭いは

ペットを飼育していると気になるのが臭いではないでしょうか。
一緒に暮らしていると気づかないことも多いうえに、臭いの感じ方には個人差があり、基準が難しいものです。

 

ペットの飼育の有無に関わらず、生活していればクロスや壁、床などには必ず臭いがつきます。また暮らしている人は、その臭いに気づかないことがほとんどです。

 

どれだけ換気をしたり、消臭剤を置いたりしても、臭いは残りやすいものなので、原状回復の費用を負担しなければならない場合が多いと認識しておきましょう。

 

対策できることもある

ペットを飼っていない場合も同様ですが、賃貸物件では原状回復の費用を負担しないために、日常的に対策できることもあります。

 

クロスや壁、床などが傷付かないように防護シートを貼ったり、ペットのトイレやゲージの周りの掃除をこまめにしたりすることで、傷や汚れをつきにくくできます。また、換気を行ったり、空気清浄機を設置したりすれば、臭いの対策を講じられます。

 

ペットを可愛がることと、責任を持たずに自由にすることは違います。やってはいけないことを教えるなど、賃貸物件で暮らすための最低限のしつけをすることも対策の一つです。

 

対策は

クロスや壁、床に防護シートを貼ったり、こまめに掃除したりする以外にも、できる対策があります。
・ペットの爪切りをこまめにする
・ペットを定期的にシャンプーする
・ケージやトイレは定期的に洗う
など、できることをしておくだけで、傷や汚れを防ぐことに繋がり、原状回復の費用の負担を減らせます。

 

賃貸物件を退去するときは、引っ越し費用や転居先の初期費用など、大きなお金が動くときでもあります。余分な出費を可能な限り防ぎたいという人も多いです。

 

普段からできる対策を講じておくと良いでしょう。

 

まとめ

今回は、ペットを許可している物件の原状回復の費用の負担について紹介しました。
ペットを許可している物件でも、ペットがつけてしまった傷や汚れは、借主が原状回復の費用を負担する場合がほとんどです。

 

ただし、クロスの場合では、入居から6年が経過していれば、クロスの耐用年数を超えているため、原状回復の費用を借主が負担することはありません。

 

しかし、6年が経過しても、クロス以外の部分に付いた傷や汚れでは原状回復の費用が発生する場合があります。また傷や汚れが壁に達している場合も同様です。

 

普段から、ペットによる傷や汚れがつかないように、定期的な掃除を怠らないようにしましょう。またペットの爪切りやシャンプーも大切です。

 

賃貸物件ではできる対策を講じながら、大切な家族の一員であるペットと暮らすようにしましょう。

 

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